書に耽る猿たち

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「ベルリンは晴れているか」 深緑野分

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「ベルリンは晴れているか」 深緑野分

筑摩書房   2019.1.7読了

 

1940年代のドイツ、ベルリン、主人公アウグステの数日間の物語。戦争が終わった後をひたむきに生きる人達。幕間がいくつか挟まれており、少女時代のエピソードが挿入されている。

少し前から新聞、雑誌でよく目にする著者で、特に本の帯には期待感が大きく膨らみ、購買意欲をそそられた。読んで良かったとは思う。ただ、一般の読者である私が言うのも畏れ多いが、もう少し深みが欲しいと感じてしまった。

しかしながら、私と年齢もほぼ変わらない著者の綿密な資料集めや歴史への探究心は尊敬に値する。巻末の参考文献の多さには驚いた。このまま続けて年齢を重ねていくと、社会派小説を書く山崎豊子さんや髙村薫さんのようになるのかもしれない。

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