書に耽る猿たち

読んだ本の感想、本の紹介、本にまつわる話

国内(あ行の作家)-宇佐見りん

『かか』宇佐見りん|この感性とこの文体が訴えかけてくる

『かか』宇佐見りん 河出書房新社[河出文庫] 2022.5.19読了 冒頭からはっとする。この感性はどうしたものだろう。この文体はどこから湧き出るのだろう。女性にしかわからないであろう、金魚と見紛うその正体は大人の女性になったと実感するものである。 読…

『推し、燃ゆ』宇佐見りん|若い才能花開け|本を自分で選ぶ楽しさ

『推し、燃ゆ』宇佐見りん 河出書房新社 2021.1.29読了 1月20日に芥川賞受賞作が発表されてからしばらくは書店から姿を消していた。ノミネート時から有力候補となっていた宇佐見りんさんの『推し、燃ゆ』である。宇佐見さんについては、デビュー作『かか』を…