書に耽る猿たち

読んだ本の感想、本の紹介、本にまつわる話

国内(あ行の作家)-有吉佐和子

『針女』有吉佐和子|戦争はこうも人を変えてしまうのか

『針女(しんみょう)』有吉佐和子 河出書房新社[河出文庫] 2025.08.13読了 戦時下、千人針を必死になって完成させる。千人針というのは戦地に赴く兵士に捧げるお守りのようなものである。もう、祈るしかないのよ。弘一のために健気に走り回る一途な清子の…

『華岡青洲の妻』有吉佐和子|憧れが憎悪に変わる時

『華岡青洲の妻』有吉佐和子 ★ 新潮社[新潮文庫] 2024.05.21読了 華岡青洲というちょっと大それた名前。幾度もドラマ化されたようだが、以前TBSで放映されていた『仁』というドラマで大沢たかおさんが演じた脳外科医は、華岡青洲の麻酔術を利用していたよ…

『非色』有吉佐和子/結局どこでも差別は起こる

『非色(ひしょく)』有吉佐和子 河出文庫 2020.11.12読了 この作品のことは知らなかった。というのも、長らく重版未定状態にあったからだ。使われている言葉に、差別と捉えかねない表現が多くあるのだ。巻末に有吉さんのお嬢様のよせがきがあるが、戸惑いな…