書に耽る猿たち

読んだ本の感想、本の紹介、本にまつわる話

◇児童文学

『嘘の木』フランシス・ハーディング|純真無垢な心でファンタジーを読む

『嘘の木』フランシス・ハーディング 児玉敦子/訳 東京創元社[創元推理文庫] 2022.6.22読了 フランシス・ハーディングさんの小説は前から気になっていた。児童文学のようだからちょっと手を出しにくかったのだが、この本が文庫になっていたのでようやく読…

『動物会議』エーリヒ・ケストナー|子どものために戦争をやめよう|トリアーさんの素敵な絵

『動物会議』エーリヒ・ケストナー ヴァルター・トリアー/絵 池田香代子/訳 岩波書店 2022.3.10読了 ドイツで1949年に出版された絵本で、日本でもロングセラーとして読まれている。ケストナーさんといえば『飛ぶ教室』『ふたりのロッテ』が有名であるが、…

『ベルリン3部作』クラウス・コルドン|より良い世界に変えていくために

『ベルリン3部作』クラウス・コルドン 酒寄進一/訳 岩波少年文庫 2021.12.3読了 ずっと読みたかったコルドンさんの『ベルリン3部作』を読んだ。これは児童文学のカテゴリーで岩波少年文庫から刊行されている。侮ることなかれ、名作の多い岩波少年文庫、や…

『狼王ロボ シートン動物記』シートン|動物たちも感情豊かに生き抜くのだ

『狼王ロボ シートン動物記』シートン 藤原英司/訳 集英社文庫 2021.10.10読了 子供の頃に夢中になって読んだ『シートン動物記』と『ファーブル昆虫記』。全巻揃えたのか図書館で借りて読んだのかは覚えていないけれど、動物や昆虫など生き物について学ぶの…

『トム・ソーヤーの冒険』マーク・トウェイン|子どもの心と行動

『トム・ソーヤーの冒険』マーク・トウェイン 土屋京子/訳 光文社古典新訳文庫 2021.9.23読了 誰もがこの少年の名前は知っているだろう。私は子供の頃に本を読んだことがあり、いかだに乗っているシーンとペンキ塗りのシーンだけは記憶にあった。 トムはい…

『ある子馬裁判の記』ジェイムズ・オールドリッジ|みんなで議論をしよう|古い印刷技術のこと

『ある子馬裁判の記』ジェイムズ・オールドリッジ 中村妙子/訳 評論社 2021.8.18読了 ★ これは評論社の児童図書館シリーズに入っている子供向けの本である。どうしてこの本を読んだかというと、先日訪れた池袋の梟書茶房「ふくろう文庫」で自ら選んだものな…

『蠅の王』ウィリアム・ゴールディング|子供だけの世界で何が起きるか

『蠅の王』ウィリアム・ゴールディング 黒原敏行/訳 ハヤカワepi文庫 2021.2.5読了 ノーベル文学賞受賞作家、ウィリアム・ゴールディング氏の代表作だ。ハエはカタカナが一般的であるが、この小説では「蠅」である。「蝿」ではなく「蠅」なのが、視覚的に怖…

『ホビットの冒険』J.R.R.トールキン / ホビットとドワーフと一緒にファンタジーの世界に

『ホビットの冒険』J.R.R.トールキン 瀬田貞二/訳 岩波書店 2019.10.12読了 ハリーポッターシリーズはほとんど読んだけど、ロード・オブ・ザ・リング(指輪物語)シリーズは映画を少し観ただけで、原作は読んだことがなかった。『指輪物語』の前日譚とし…