書に耽る猿たち

読んだ本の感想、本の紹介、本にまつわる話

国内(か行の作家)-九段理江

『東京都同情塔』九段理江|時代の先端を突き進む

『東京都同情塔』九段理江 新潮社 2024.02.11読了 なんて端切れの良いスカッとするラストなんだろう。たいてい芥川賞受賞作を読み終えたときは「ふぅん」「そうかぁ」「上手い文章で良いものを読んだとはわかるけど、イマイチ何を伝えたかったのかわからない…

『Schoolgirl』九段理江|動画配信を文学で表現するという斬新さ

『Schoolgirl(スクールガール)』九段理江 文藝春秋 2022.2.15読了 先月発表された第166回芥川賞受賞作品は、砂川文次さんの『ブラックボックス』である。それを読む前に、候補作の一つだった『Schoolgirl』を先に読み終えた。書店で最初の段落を読んでみて…