書に耽る猿たち

読んだ本の感想、本の紹介、本にまつわる話

国内(な行の作家)-中島京子

『やさしい猫』中島京子|日本の入国管理制度をすぐにでも考え直すべき

『やさしい猫』中島京子 ★ 中央公論新社 2021.11.6読了 今年の5月まで読売新聞の夕刊に連載されていた作品が単行本化された。ジャケットだけみると、猫が出てくるほのぼのとしたお話なんだろうと予想してしまうが、これがどっこい、とても重いテーマなのだ。…

『彼女に関する十二章』 中島京子 / 今を大事に丁寧に、自分の考えをしっかり持つ

/ 『彼女に関する十二章』 中島京子 中公文庫 2019.4.9読了 背表紙に、「ミドルエイジを元気にする上質の長編小説」とある。確かに(というかおそらく)50代くらいの女性にとって、ある!ある!という気持ちになるようなエピソードが続く。私にはしばらく先…