書に耽る猿たち

読んだ本の感想、本の紹介、本にまつわる話

国内(は行の作家)-平野啓一郎

『本心』平野啓一郎|本心がわからなくたっていいじゃない

『本心』平野啓一郎 ★ 文藝春秋 2021.7.4読了 先月発売されたばかりのこの『本心』は、刊行前から話題にも上り、特設サイトまである(まだ中身は見ていない)くらいだから、やはり平野さんの人気は凄まじい。そんな私も平野さんのファンの1人であり、小説が…

『「カッコいい」とは何か』 平野啓一郎 / 好き、という気持ちに近いのではないか

『「カッコいい」とは何か』 平野啓一郎 講談社現代新書 2019.8.12読了 平野さんは、小説以外でこのテーマをずっと書きたくて温めていたそうだ。これを読んだ後、なんだか気軽にカッコいいという言葉を使うのが憚られるような思いになった。「カッコいい」と…

『考える葦』 平野啓一郎 / 人間は考えるために生きる

『考える葦』 平野啓一郎 キノブックス 2019.2.7読了 小説以外で平野さんの本を読むのは始めてである。平野さんの文章は読む度に圧巻で、これほどまでに文才があり、これほど豊富な語彙や表現力がある人が現代にいるのかと常々思っており、大好きな小説家の1…