書に耽る猿たち

読んだ本の感想、本の紹介、本にまつわる話

国内(さ行の作家)-篠田節子

『冬の光』篠田節子|家族以外のソウルメイト

『冬の光』篠田節子 文藝春秋[文春文庫] 2025.02.14読了 四国遍路を終えた帰路、海に身投げをした康宏。残された妻と2人の娘は、生前の康宏の裏切りのせいで憎しみの気持ちがあるため、悲しみや喪失感はほとんどない。淡々と事後処理をこなす次女の碧(み…

『夏の災厄』篠田節子/感染症の小説は今は重い/祝・全米図書賞受賞の柳美里さん

『夏の災厄』篠田節子 角川文庫 2020.11.21読了 日本脳炎は、1920年代に岡山県で死者が多数発生したことからその名が付けられた。日本脳炎ウイルスを保有する蚊に刺されて発症する感染症である。今はあまり聞かないが、それでも年に10人程度は感染者が存在す…