書に耽る猿たち

読んだ本の感想、本の紹介、本にまつわる話

国内(た行の作家)-滝口悠生

『長い一日』滝口悠生|断片的な知識やエピソードが息づいている

『長い一日』滝口悠生 ★ 講談社 2021.10.12読了 これは私小説になるのだろうか。日記のようなエッセイのような。語り手が個人事業主、青山七恵さんや柴崎友香さんが登場、極め付けは滝口さんと呼ばれている箇所を読んだこと。いや、これはもう滝口悠生さん本…

『死んでいない者』滝口悠生|日常とは違うある一日の営み

『死んでいない者』滝口悠生 文春文庫 2021.8.10読了 滝口悠生さんの芥川賞受賞作である。少し前に『茄子の輝き』を読んで、なかなか好みの文体だったため手に取ってみた。お通夜、告別式の話なので先日読んだ『葬儀の日』を連想した。 honzaru.hatenablog.c…

『茄子の輝き』滝口悠生|記憶の回想と日々の移ろい

『茄子の輝き』滝口悠生 新潮社 2021.4.15読了 滝口悠生さんは、『死んでいない者』で2016年に第154回芥川賞を受賞された。受賞作は文庫になっているがまだ未読である。この『茄子の輝き』というタイトルに何故だか惹かれた。食材の中では主役級ではない茄子…