書に耽る猿たち

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国内(な行の作家)-永井みみ

『ミシンと金魚』永井みみ|圧巻の語りに打ちのめされる

『ミシンと金魚』永井みみ 集英社 2022.3.16読了 花はきれいで、今日は、死ぬ日だ。(129頁) 本に包まれた帯にも書かれているこの文章が突き刺さる。容易な言葉でたった3センテンスの短い文章なのに、妙に気になる。そして不思議と美しい。人間、死ぬ当日と…