書に耽る猿たち

読んだ本の感想、本の紹介、本にまつわる話

国内(あ行の作家)-石沢麻依

『月の三相』石沢麻依|面の裏側にあるもの|装幀が素晴らしい

『月の三相』石沢麻依 講談社 2022.9.6読了 芥川賞受賞作『貝に続く場所にて』がとても良かったので、受賞後第一作目となる『月の三相』を読んだ。 旧東ドイツの南マインケロートという街がこの作品の舞台となっている。「面」に惹かれた女性たち、望(のぞ…

『貝に続く場所にて』石沢麻依|大切なものを失ってもなお

『貝に続く場所にて』石沢麻依 ☆ 講談社 2021.7.25読了 先日、第165回芥川賞・直木賞が発表された。ついこの間『推し、燃ゆ』で宇佐見りんさんが盛り上がっていたのに、もう半年経ったのか。個人的には年に1回でいいと思うのだけど、出版業界を盛り上げてい…