書に耽る猿たち

読んだ本の感想、本の紹介、本にまつわる話

国内(あ行の作家)-伊集院静

『海峡』『春雷』『岬へ』海峡三部作 伊集院静|人間が生き抜くこと、信念を貫き通すこと

『海峡 海峡幼年篇』『春雷 海峡少年篇』『岬へ 海峡青春篇』伊集院静 新潮社[新潮文庫] 2024.09.21読了 伊集院静さん追悼の帯がかけられて重版されていた。表紙のタイトルの文字は伊集院さん自ら筆を取った字のようで、なんと達筆で多才な方よと思う。伊…

『ミチクサ先生』伊集院静|遠回りになろうとも、多くの経験は無駄にはならない

『ミチクサ先生』上下 伊集院静 講談社[講談社文庫] 2023.7.26読了 ミチクサ先生とは、国民的作家夏目漱石のこと。幼少期から、生家と養家を往来し、学校を何度も変わり、ミチクサをしてきた。ミチクサは、大人になってからも続いた。 勉学も生きることも…

『星月夜』伊集院静|推理小説かなぁ?|大谷翔平選手は日本の星!

『星月夜』伊集院静 文春文庫 2021.7.13読了 星月夜(ほしづきよ)と聞くと、私はフィンセント・ファン・ゴッホ作の絵画を思い浮かべてしまう。現実にあるような星空ではなく、油絵の具を塗りたくった肉厚の空と大きな星たち。でもこの作品を読んだ後に思う…